初めてのシチリア旅行とその治安

スイス人の友達二人と、シチリア旅行をすることになった。言語が話せる人と一緒に旅行するのはすごく楽だし、旅行中にその土地の文化など教えてもらえるからすごく勉強にもなる。

イタリアはローマ、ミラノ、フィレンチェやベネチアには行ったことあったが、南イタリアはいったことがなかった。友達は南の方はすごく「ワイルド」と言っていたが、正直、あまりイメージはついていなかった。

前に旅行した時に、ガイドの方が、「イタリアは他の国と比べて、一番いろんな姿があって、いろんな場所を旅行してみるのが楽しい」と話していたから、他の都市がどんな感じなのかずっと気になってはいた。

旅行する前に、イタリア人のルームメイトに南イタリアのことを聞いてみた。

すると、ルームメイトがナポリのバーでぼったくられ、お店の人に文句をいったら、ガタイの良い男性に脅された話を聞いた。ルームメイトによると、ナポリのお店は毎月マフィアにお金を払って、何か問題が起こったときに、助けてもらうらしい。

それ以外にも、ある都市でマフィアがごみ収集所をコントロールして、そこで儲けたお金で、高速道路を作った話などを聞いた。

南イタリアは北に比べると、お金がなくて、政府が腐敗していてマフィアがいろんなところで力を握っているらしい。そこに住んでいる住民も、何かがあると、政府ではなく、マフィアに助けを求めに行くらしい。

そんなところに行くと思ったら、ドキドキしてきた。

いざ、シチリアへ

今回旅行で訪れたのは、パレルモとトラパニという都市。

パレルモ

Quattro Canti

パレルモにも旅行者が行きやすい地域と、治安が悪くて近づかない方が良い場所があると聞いた。治安が悪い場所がどこなのかわからなかったため、友達とは、できるだけ大きい道路を選んで歩くようにした。ただ、マフィアは旅行者にはお金を落として欲しいと思っているため、あまり旅行者に直接的に加害を与えることはあまりないと聞いていたので、そこまで不安には感じていなかった。

最初の印象は、ここは本当にヨーロッパなのか?思った。全体的に、古い建物が多くて、南フランスとは違って、あまり手入れされてない感じだった。

夜人がいない時に歩いたら怖そう…
マーケット

あと、ちょっと変だったところがある。パレルモにたくさんのお店があったが、知ってるブランドが見当たらないのだ。マクドナルドでさえも駅でしか見かけなかった。

友達によると、外国人がパレルモに旅行しに行くのはいいが、マフィアは外国人がビジネスすることをすごく嫌がっているからしい。店を開こうとすれば、すぐに嫌がらせが入るとか…

そんなふうにちょっと怖いイメージを持っていた私たちを、さらに怖がらせた出来事がある。道を歩いていたら、友達が急に「はっ」と怖い顔をしたのである。

15歳くらいの二人の男の子がすれ違いざまに、「車椅子に乗っている人をナイフで刺して、現金を奪った」という話をしていたらしい。一瞬だったため、本人たちがした話なのか、別の事件の話をしていたのかはわからなかったが、私たちは一瞬で治安の悪さを思い出した。

Palermo Cathedral

市場
The Palatine Chapel

夜に事件が…?

実はその夜パレルモのAirbnbで泊まっていた時に、ものすごく怖い思いをした。

朝の2時ごろ、何かの物音に起こされた。またすぐに眠りにつこうとしたら、隣の部屋で寝ていた友達が私の部屋にきて、「上の階から変な音がする、怖くて眠れない」と言った。

静かにしてると、上の階から、ガラスが割れる音と、男の人たちが喧嘩する男の声が聞こえてきた。私が酔っ払いがパーティーでもしているのかと思って、また寝ようとしていたら、急に、

バンバンバンバンバンバン!

バンバンバンバンバンバン!

ドアをバンバン叩く音が聞こえてきた。

流石に怖くなってきた。

音は、20分ほど続いた。すごくアグレッシブな音だった。

静かになってホッとして、部屋に戻って寝ようとしたら、また、30分後に大きな音が聞こえてきた。

今度は、下の階のドアをバンバン叩く音。大勢の人たちが階段を駆け上ったり、下がったりする音。それ以外にも、上の階から大人の男性が大声で喧嘩してる声。

毎回ドアを叩く部屋が変わって、いつ自分たちの部屋が叩かれるかわからなかった。「もし、私たちの部屋にきたら、let’s push the door together (一緒にドアを中から押そうね)」と、言いながらベットの上で三人で震えていた。

音が静まったと思ったら、また他のドアを叩く音が聞こえてくる、その繰り返しだった。警察に電話しようかとも思ったけど、警察が助けてくれる確証もなかった。

6時くらいになってようやく音がしなくなって、眠れるようになった。

チェックアウトの時に、オーナーに聞いても、「パーティーしてたんじゃない?」と片づけられてしまって、なんの音だったのかわからなかった。

あの夜は、本当に怖かった。銃声が聞こえなかっただけよかった。

トラパニ


トラパニでは、友達の家に泊まらせてもらった。

ビーチと、友達に連れて行ってもらった、ジェラートが最高だった。

結構平和に過ごせたと思う。(笑)

Trapani の海
Erice
Erice
Erice

終わりに

今回のシチリア旅行は、今までの旅の中で一番刺激的だった。マフィア事情が気になって、帰ってきてからYouTubeで動画を探してみたり、映画 God Fatherをみたりした。さすが名作映画というのもあり、なんとなくシチリアのマフィア事情がわかったような気がした。

当分シチリアはお腹いっぱいだけど、また、機会があればホテルに泊まってみたい!

シチリアの食べ物

最後に、もしシチリアに行くことがあったら、ぜひ食べてみて欲しいものがある。

ストリートフードもたくさんあり、私が試してみたのは、

Piazza Pretoria
  • Pane con Panelle: ひよこ豆を揚げたものが入ってるサンドイッチ/バーガー?
  • Cannoli: シチリアで有名なリコッタチーズ入りのスイーツ、Godfather でも出てきた。
  • Genovesi: カスタード入りのシチリアのスイーツ、私はあんまり好きじゃなかった。
  • Gelato in Brioche: ブリオッシュパンにジェラートを挟むのが定番らしい。お腹が空いている時に試すのがおすすめ。
  • Granita: イタリア式かき氷、スイカ味が忘れられないくらい美味しかった。
  • Arancini: 揚げおにぎり、モッツァレアチーズやほうれん草などいろんな味が選べる。
  • Panino con la milza: 牛の脾臓のパニーニ。クセが強いので、チャレンジしてみたい人だけどうぞ。
  • Stigghiola: 内臓の串焼き。ブッチリア市場で買ったクセが強かったストリートフード…
  • Parmigiana di Melanzane: なすとチーズの料理。
  • Busiate alla Trapanese: トマト、アーモンド、ニンニクとバジルでできたシンプルなパスタ。あまり見ないパスタの形に感動した。
  • ピスタチオ入りのクロワッサン: ピスタチオクリームが美味しかった!
右: Arancini 左: Pane con Panelle
Stigghiola (内臓の串焼き)
Panino con la milza (牛の脾臓のパニーニ)
Arancini
Gelato in Brioche
Busiate alla Trapanese
Cassata
ピスタチオ味のクロワッサン
下: Canolli 上: Genovese
左: スイカ味のGranita

Published by Mufasa.

日本と台湾のハーフ。日本語、中国語、英語でブログをゆるーく書いてます。

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